大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(あ)3162 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人尾畑義純の上告趣意について。

論旨は原判決の憲法違反を主張するのであるが、その実質は所論の刑事記録が本

件の記録に添附されているから、刑訴二五六条、二九六条の各規定の趣旨に違反し

同四〇四条、三三八条により本件公訴は棄却さるべきだという単なる訴訟法違反の

主張に帰し刑訴四〇五条の上告の理由にあたらない。そして所論の刑事記録が本件

の起訴状に添附して提出されたものでないことは論旨も認めているところであり、

また、検事が原審第二回公判廷において所論の刑事記録に基いて裁判所に本件につ

いて偏見又は予断を生ぜしめる虞のある事項を述べてはいないことも記録上明らか

であるから、所論刑訴二五六条、二九六条違反は認められない。されば所論公訴棄

却の論旨はその前提を欠きとるをえないから、本件には刑訴四一一条を適用すべき

ものと認められない。

よつて刑訴四一四条、三八六条一項三号に従い裁判官全員一致の意見で主文のと

おり決定する。

昭和二七年二月二一日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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